株式会社 サンワ興建

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『リノベーション論』。

2016.12.29

大都会都市部を中心に流行している、

いわゆるリノベーションという工事、

既存住宅や集合系の自室に手を加え、性能や価値を高める、

まあこう言えば、かっこ良いのでしょうが、

今日は、田舎でのリノベーション論を真剣に語ります。

リフォームもリノベーションも、まずは旧建物のマイナス部分、

これに手を加えるという部分では同じですが、

その規模と工事内容があまりにも大きくなってきたことで、

リノベーションという言葉が使われるようになっています。

単純に、トイレ入れ替えレベルではリフォームですが、

もはや一軒すべてに手を加えるとなれば、

大型リフォームでもいいのですが、リノベーション、

こんな感じです。

では、田舎でのリノベーションは可能か?

問題は、ここです。

リフォームでも、リノベーションでも、

求められるのは、当然ながら快適性です。

ということは、やることはほぼ新築と同じです。

耐震改修、断熱改修、それから希望の内容への可変性、

これをすべて網羅するとなれば、避けては通れない、

そうです、それはコストと旧建物の状態です。

中古住宅のリノベーションの相談を受けることがありますが、

基本、田舎の中古住宅というのはですね、

もはや手をつけられないレベルだから誰も住まない、

そもそも継手がいないので空いていて、さらにどんどん状態が悪くなる、

手をつけると新築並みにコストがかかるから誰もやらない、

だから結果として空いているというケース、現実がこれです。

当然です、もしできれば誰かがやるからです。

新築を100とするならば、

田舎のリノベーションは、およそ85から場合によっては軽く逆転、

新しく建てた方がいいですよ、

大方、こうなるんですね。

大都会都市部でなぜリノベーションができるのか、

集合系は、この耐震改修と断熱改修ってのは共有財産みたいなもの、

これに手を加えることがないから可能なのです。

よく、UR等の団地でリノベーション、

これがですね、リノベーション人気を押し上げましたよね。

見てくれは良くても、構造部分の一番肝心なところ、

これがきちんと大丈夫であれば、何も言いませんが。

または、田舎の戸建てよりはまだ状態程度が良く、

それなりにかかるけれど、不可能レベルではない、

そういうことなんです。

どんどん増える空き家問題。

国も対策として、この中古空き家を活用しようと、

補助金やら何やらで解決しようと動いてますが、

田舎は現実問題としてですね、

できるかできないか、

できないとは、言いません。

100近くてもやるか、であれば普通は…です。

お察しください。

中古車買って、あれこれ直してあら新車買える、

好きでなければ、できないですね。

家も、同じです。

問題なのはですね、リフォームやリノベーション、

新築より半額程度でできるという誤った認識を与える、

これが一番の問題なのですが。

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