株式会社 サンワ興建

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『2019年問題』。

2018.10.28

本日、地元紙のトップを飾った、

住宅用太陽光発電の2019年問題、

混乱が起きるのではという不安もあるそうで、

能代山本では、82件の家庭が対象、

それから毎年29件48件67件81件、

北羽さん、さすがですが、そんな情報どこから!?

今日はこの問題について、真面目に解説します。

 

住宅用太陽光発電の普及を国が本気で目指し、

2009年から始まった余剰電力の買取制度、

この時の売電買取価格が、キロワットあたり48円、

電力会社はこの値段で10年間買い取りなさいという、

国からの強制義務化が始まったのです。

なぜ!?

このへんは省略します。

 

使っている電気がこの当時は24円レベルですから、

太陽光発電バブルが生まれました。

全国で設置の動きが拡大、もちろん住宅以外にも、

野立ての太陽光発電も、この流れの一種です。

 

この10年というのが、来年2019年となり、

この売電価格48円が終わるということです。

当時の収支計算は、11年目からは24円程度、

こういう売電シミュレーションをしていたんですね。

しかし、実際には、その半分にも届かない、

およそ10円から12円になるだろうと、

正式な今後の買取価格はまだ公表されていませんが、

この話が、不安を煽っているということです。

 

わかりにくいでしょうから、こう言います。

昼間の電気代より、そして深夜の安い電気代より、

太陽光発電で作った電気はもっと安い価格設定、

当然、夜は発電できませんから…、

行き場を失ったといういうことです。

 

これが、電気は売っても得にならないと解釈され、

ではどうしたらいいのという悩みが発生、

売電収入を見込んでいた人にとっては、大きな痛手、

じゃあ売らないで自家消費でという提案、

今この状態一歩手前です。

 

はい、自家消費のためには、蓄電池が必要です。

しかしこの蓄電池、まだまだ高い!!

一般家庭で入れられる価格ベースでは、

10キロレベルが限界と言われています。

いやいや平均4、5キロあたりではとも見込まれている。

しかし蓄電池10キロ未満では、全然足りない。

現実問題としては、価格で二の足を踏む人続出…。

 

そうだ、じゃあ電気自動車だ!!

最近、さらに電気自動車が普及の兆し、

これは、この太陽光問題ともリンクしている、

実はそういうことなんです。

リーフなんて、バッテリー40キロ相当でしょ!?

じゃあ、蓄電池代わりにもなるんじゃないの!?

確かに、発電した分の電気がガソリンの代わり、

しかし、車は蓄電池の代わりにはならないのです。

田舎であれば、なおさら。

だって、走った分は家で電気使えないですし、

走れば、昼間の蓄電どうするの!?

あくまでも、夜とか雨の日とか、

発電していない時の予備的バッテリー、

蓄電池で余った分という位置づけです。

電気時自動車は、蓄電池の足りない分補助的、

そんな使い方しかないのです。

 

他の作戦はないのか!?

そうだ、エコキュートも昼間の電気で作ろう!!

晴れていれば、これは少しは足しになりますね。

買う電気より、安くお湯が作れるから。

しかし、曇りや雨の日はどうなるの。

毎日晴れとは限りません。

そういう日は、わざわざ高い電気でお湯作る?

これを解決する手段として、HEMSが有効、

昨今のHEMS導入は、これも見越しているのです。

 

ここで、まとめます。

買うよりも、安くしか売れない、

太陽光発電で作った電気、

行き場を失ったこの電気、

自家消費しようにも、

蓄電池や電気自動車、HEMSなど、

導入コストがかかります。

どうすればいいの!?

余力がある人は、どうぞ上記の自家消費、

蓄電池とHEMSで約98%もの自家消費、

これが可能とも言われますので、

電気を買わない生活も、夢ではない。

 

しかし、実際のところさらに経費かけます!?

ローン組んで、あれこれ導入した結果の支払いと、

安くなってしまった太陽光の売電収入を比べたら、

実は何もしないで、安い電気でも売った方が得、

これが着地点では、私もこの立場の考えです。

もちろん、いや違うという意見もあるでしょうが、

私が太陽光発電を最終的に導入しなかったのは、

これが理由の一つでもありました。

まあ、そんな余裕もなかったですけどね。

餅は餅屋的、電気は電気屋から買う、

結局は、それなんだろうなと。

 

太陽光発電の、災害時の昼間非常用電源、

これもまた、少しは魅力もありますが、

私は東北電力さんの停電復旧スピードを信じてます、

非常事態は、まずそんなに長くないし回数もない、

もしなったら、その時です。

停電になったら、火を起こせばいい(笑)

焚火にろうそく、アウトドア生活でしのぎます。

 

再生エネルギー導入による、環境負担の軽減、

これもまた太陽光発電の当時の意義でしたけれど、

今では、損得勘定しかないのが太陽光発電です。

 

2019年問題をどうとらえるか。

結局は、太陽光発電設置者がどうしたいのか、

事実、それに尽きますけれど、

根本的な振り返りとしてですね、

この混乱を作ったのは誰か!?

私は、ここが一番の問題だと思っています。

電力会社さんだって、大きく振り回されたわけで、

これって、何のためだったの!?

結局、誰が得したのか!?

これは、私わかりません。

誰か教えてください。

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